カキフォイの日記 熊谷・深谷の食べ歩きと、
家族で出かけた日の記録。

満額で縛るより、5000円で流動性を残す。iDeCoを最低額にした理由

満額で縛るより、5000円で流動性を残す。iDeCoを最低額にした理由

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※2026年10月27日、試算期間・複利計算・税額と制度説明を見直しました。公開時の日記の体験や、月5,000円を続けたいという俺の方針は残しています。

🎬 今年は仕事を緩めてるから、iDeCoの積立額を見直すことにした

前に記事にも書いたけど、今年は去年より少し手を緩めて仕事をしている。去年みたいにガッツリは稼がないつもりだ。そうなると、iDeCoの積立額もそのままでいいのか、ちょっと考え直したくなった。

しかも2026年12月分の掛金、通常は来年2027年1月の引落分から、会社員などのiDeCoの上限が大きく増える。このタイミングで一回ちゃんと調べておこうと思った。積立を最低金額でも続けるのか、それとも増える枠を使って満額に寄せるのか。俺なりに本気で試算してみたので、その結論を書いておく。

先に言っておくと、この記事の結論は「みんなこうすべき」っていう唯一の正解じゃない。人によって最適解が変わる。だからこそ、俺がどう考えて月5000円に落ち着いたのかを、順番に書いていく。

📚 お金の勉強を始めたのは、結婚2年目だった

そもそも俺がお金の勉強を始めたのは、結婚してからだ。結婚したのが2018年で、勉強を始めたのはその2年目くらい。将来を見据えて、ちゃんとお金のことを分かっておかないとなと思った。

結婚した当初は、家計は妻が管理していた。ただ、俺の方がこういうお金の管理とか調べ物が好きだったし、当時は共働きだったが、妻の方が仕事で稼いでた。残業時間が多くてあれこれまで手が回らなかったのだろう。それなら家計と投資を回すのは俺って感じで自然と役割分担することにした。得意な人が得意なことをやればいいっていう考え方だ。それで俺が家計と投資の担当になった。

勉強の入り口は本だった。お金の本を何冊か読んで、YouTubeで本のまとめ動画をよく見てた。そのうち、両学長(リベラルアーツ大学)の動画に出会った。ここからかなり詳しくなったと思う。

最初にハマったのは、ロバート・キヨサキの『金持ち父さん』のキャッシュフロー・クワドラントっていう考え方だ。会社員(E)→個人事業主(S)→ビジネスオーナー(B)→投資家(I)って順番で段階を踏んでいかないとダメだな、って調べてた時期だった。ちょうどその頃に両学長の高配当株投資の動画を見たのが、両学長を追いかけるようになったきっかけだった。

久しぶりにその動画を見返したけど、今見ても参考になる。高配当ETFの解説動画なのに、最後は「配当は資金力がないとパワーが出ない。資金が少ないうちは事業所得=種銭を増やす方が大事」「自分への投資は利回り無限大」っていうオチになってる。まさに参考にした行動そのものだ。

🔀 高配当より、含み益でトータルリターンを取る方が俺には合ってた

入り口は高配当株の動画だったけど、実際にやってみて、俺は高配当じゃないなと気づいた。この話は前の記事で詳しく書いたから軽めにするけど、配当をもらってキャッシュフローが良くなることより、含み益でトータルリターンが優れてる方が、俺の目的には合ってた。

もう仕事をしなくていいやって思った時点で、資産額が多くて、そこから4%ずつ取り崩していく方が自分に合ってると思った。配当だと金額もタイミングも銘柄任せだけど、取り崩しなら自分で必要な分だけ引き出せる。引き出し額を自分のコントロール下に置いておきたいというこの感覚は、今回のiDeCoの話にもそのまま繋がってくる。

📈 2026年12月分から、会社員などのiDeCoの枠が広がる

ここで制度の話をちゃんとしておく。厚生労働省の案内では、拠出限度額の引き上げは2026年12月1日施行。2026年12月分の掛金から適用され、毎月定額で拠出する場合は通常2027年1月26日の引落分になる。上限が増えても、自分の掛金が勝手に増えるわけではなく、増額の手続きが必要だ。

企業年金がなく、iDeCo+も利用していない会社員なら、月23,000円から月62,000円へ、39,000円の増額になる。企業年金がある会社員や公務員は、月62,000円の共通枠から企業型DCの事業主掛金やDB・共済などの掛金相当額を差し引いた残りがiDeCoの枠だ。iDeCo+を利用する場合も、会社の上乗せ掛金と本人の掛金を合算する。全員がiDeCoだけに62,000円を出せる、という意味ではない。

差引後の枠が最低掛金の月5,000円未満なら拠出できず、企業型DCのマッチング拠出との併用もできないなど、加入条件は別にある。自分が使えるかは公式の加入資格・掛金の説明も確認したい。

自営業者などの第1号加入者は、国民年金基金の掛金または付加保険料と合わせた枠が月68,000円から75,000円になる。一方、第3号加入者の月23,000円は今回の引き上げでは変わらない。区分ごとの違いは厚労省の上限比較図で確認できる。

つまり、企業年金などがない会社員なら、iDeCoで積み立てられる額が一気に3倍近くになる。枠が増えるんだから、当然「じゃあ満額まで埋めた方が得なんじゃないの?」って思う。俺も最初はそう思った。だからちゃんと試算してみたわけだ。

🧮 5000円 vs 満額、本気で試算してみた

同じ月62,000円を使うとして、振り分け方を2パターンで比べてみた。ここでは、改正後に月62,000円を出せる、企業年金もiDeCo+もない会社員のモデルを使う。俺自身の加入区分や上限を62,000円とする話ではない。

ひとつ大事な前提を先に言っておく。この試算は、俺と同じように「すでにiDeCoにある程度の残高がある人」を想定した架空の比較だ。本人の年齢・残高・加入歴を再現したものではない。40歳時点に400万円あり、その既存残高も今後の積立も、60歳までの同じ20年間で計算する。既存の400万円だけなら、年率6%で20年後に約1,282.85万円になる。

計算条件は、ここをそろえた。

  • 年率6%は実効年率。月利は「1.06の12乗根−1」で、毎月末に240回積み立てる。
  • 過去の分も含めて22歳から60歳まで38年間拠出したと仮定し、退職所得控除は2,060万円。他の退職金や期間重複はなく、60歳で一時金受取とする。
  • 掛金による節税額は、比較用に掛金の30%で固定。年収だけで税率は決まらないので、年収700万円なら必ず30%節税できる、という設定にはしない。
  • NISAには今後の元本1,368万円を入れられる残り枠があるものとする。途中売却・分配金はなく、両プランとも同じ運用利回りとする。
  • 節税できたお金は使わず現金で残し、運用はしない。手数料は比較から除く。将来も同じ税率・計算方法が続くと置いた単純な試算で、20年後の税制や運用成績を予測したものではない。

プランAは、iDeCoを最低額の5,000円だけにして、残りの57,000円を新NISAに回すパターン。プランBは、iDeCoを満額の62,000円まで積み立てるパターン。結果がこれだ。

※スマホでは表を横にスクロールできます。

項目A:iDeCo5千円+NISA5.7万円B:iDeCo6.2万円
iDeCo残高約1,509.57万円約4,094.17万円
iDeCo受取税0円約287.53万円
NISA残高(非課税)約2,584.60万円0円
積立時の節税累計36.00万円446.40万円
税引後+節税累計約4,130.17万円約4,253.04万円
随時売却できる運用分NISAの残高なし

※金額は20年後の見込み。「税引後+節税累計」はiDeCo残高−受取税+NISA残高+今後20年間の節税額で、節税分を使わず残した場合。節税分の現金は両プランとも随時使えるが、表の「随時売却できる運用分」には含めていない。既存400万円の過去の節税額は含めない。表示は0.01万円単位に四捨五入し、合計・差額は丸める前から計算している。

受取時の税金も計算し直した。国税庁の計算方法に沿って、退職所得控除を引いた残りの2分の1が課税対象になる。プランBの丸める前の受取額40,941,737円(円未満を除く)から2,060万円を引いて半分にし、千円未満を切り捨てた1,017万円が課税退職所得だ。そこに所得税の累進税率と付加税、住民税を合わせると、今回の受取税は287万5,322円になる。

※所得税等は所得税の速算額に付加税合計2.1%を加え、1円未満切捨て。2027年以後は復興特別所得税1.1%と防衛特別所得税1%の合計を使う。住民税は市民税6%・県民税4%をそれぞれ100円未満切捨て。税制は2026年10月27日時点の公式案内を参照し、将来も同じ計算をする仮定。実際の受取額・期間・税制変更等で税額は変わる。

この条件だと、プランB(満額)が節税累計込みで約122.87万円上回る。両プランの税引前の運用資産は同じで、節税額の差410.40万円から、プランBだけにかかる受取税約287.53万円を引いた差だ。数字だけ見れば、今回は満額の勝ちになる。ただ、節税額を途中で使ってしまえばこの合計にはならないし、掛金を出している間の税率が下がれば差も変わる。

じゃあ満額一択かというと、そうでもない。「iDeCoは受取時に課税されるから損」ってよく言われるけど、実際に試算すると、受取税は思ったほど膨らまない。積立額ごとに、積立時の節税と受取時の税を並べてみた。

毎月の積立60歳残高受取時の税積立時の節税
5,000円約1,509.57万円0円36.00万円
62,000円約4,094.17万円約287.53万円446.40万円

※上と同じ20年間の架空モデルで、開始残高400万円込み。手数料を除き、税率と運用利回りを固定した概算。

見てのとおり、この2パターンでは積立時の節税が受取時の税を上回ってる。5,000円なら今回の退職所得控除の枠内に収まるから受取税はゼロ。満額の62,000円では、控除を超えた元本と運用益を合わせた額の半分が課税対象になる。「受取時に取られるから損」とも「所得控除があるから必ず得」とも、一言では決まらないんだよね。

🔓 それでも俺が月5000円にする理由は「流動性」

今回の試算では、節税累計まで含めると満額が約122.87万円上回る。それでも俺は月5,000円にする。理由は流動性だ。

iDeCoは原則として60歳以降の受給年齢まで引き出せない。この資金拘束が俺には重い。60歳まで使えないお金って、不動産みたいなもんで、必要なときにお金に変えられない。資産として持ってるはずなのに、満足度は下がるんだよね。それより、必要なときに売却できる新NISAの形で持っておきたい。プランAなら新しく積み立てる月57,000円の分は途中でも売却できるが、プランBではその分もiDeCoに入る。この違いはでかい。もちろん、表の将来残高を今すぐ引き出せるという意味じゃない。

最近みたニュースでも似た話をしてた。アメリカのミリオネアが豊かさを感じてない、っていうニュースで、その理由の一つが「資産の大半が住宅や年金みたいに、すぐ使えないものばかりだから」っていう話だった。豊かさを感じるコツは流動性を高めること、と。まさに俺が感覚で思ってたことが、そのまま説明されてた。流動性の低い資産の例として、不動産・iDeCo・貯蓄型保険が挙げられてて、あぁやっぱりなと思った。

それともう一つ、大きな理由がある。俺の考える積立先としては、もう枠が足りてるんだ。俺は新NISAも旧ジュニアNISAもやってる。旧つみたてNISA、旧ジュニアNISA、新NISA、こどもNISA(2027年開始予定)、iDeCoと、家族が使える制度はいろいろある。ただし、子供名義の枠は子供の資産形成用で、俺自身の老後資金とは分けて考える。成人向けの新NISAは夫婦それぞれ1,800万円、合わせて3,600万円の非課税保有限度額がある。もちろん、20年置けば誰でも十分になるわけじゃない。運用結果や必要額は人それぞれだけど、俺はまず、必要なときに使えるお金を持っておきたい。そこにさらにiDeCoを満額まで埋める理由は、今の俺にはないと思った。

ただ、俺は今のところ、掛金を止めて運用指図者になるより、最低額の月5,000円だけは続ける方で考えている。ここは整理しておきたいのだが、運用指図者になっても、既存残高の非課税運用は続く。積立を続ける理由は、非課税扱いを維持するためじゃない。今後の掛金の所得控除を使い、退職所得控除の計算に使う拠出期間も積み上げたい、ということだ。

月5,000円なら年6万円が所得控除の対象になる。仮に掛金の30%を節税できるなら年18,000円だ。ただし、課税所得がなければその分の所得税・住民税の軽減はなく、所得が下がれば効果も小さくなる。運用指図者でいる期間は、原則として退職所得控除の計算に使う拠出期間には加わらないが、会社の退職金などとの期間重複によって控除の実際の効き方も変わる。

手数料も「月105円だけ」とは言い切れない。国民年金基金連合会の分は現行では掛金納付1回につき105円で、2027年1月26日引落分から月120円へ改定される。これとは別に、運用指図者でもかかる管理手数料や、商品によって信託報酬などがある。俺は、こうした費用と自分の所得控除の効果を見ながら、最低額で続ける方針だ。

あと、これは大事な視点だと思うんだけど、iDeCoの積立額は収入に応じて調整するのがいい。所得が下がって適用される税率も下がれば、所得控除による節税効果は縮む。だから俺は基本路線を月5,000円にして、転職や退職みたいに収入が大きく変わるタイミングで見直す、くらいの付き合い方で考えている。ちなみに掛金額の任意変更は原則年1回(12月分〜翌年11月分の期間内で1回、届出が必要)。企業掛金の変動や、今回の制度改正に伴う一定の増額には例外がある。俺も今年、仕事を緩めるのに合わせて、掛金を変更する手続きをした。

💰 余剰金の置き場が特定口座なら、iDeCoも比べたい

ここまで「俺はiDeCoの増額よりNISA」っていう話をしてきたけど、比較相手が変わると判断も変わる。夫婦のNISA枠をすでに使い切っていて、それでもまだ余剰金がある人。その置き場が特定口座(この試算では売却益に20.315%課税される口座)になるなら、iDeCoへ回す案もちゃんと比べたい。

特定口座との比較では、掛金を出すときの所得控除と、運用中の非課税がiDeCoの強みになる。ただし、受取時の課税や資金拘束がなくなるわけじゃない。整理するとこうだ。

比較軸iDeCo(増額分)特定口座
積立時掛金全額が所得控除の対象所得控除なし
運用中運用益は非課税売却益や分配金等に課税
受取時一時金は退職所得として計算売却益に20.315%

※「掛金の全額を所得から差し引ける」ことと、「掛金の何%が節税額になるか」は別。この比較では掛金による節税額を一律30%と仮定しており、実際は課税所得や他の控除で変わる。iDeCoを年金形式で受け取る場合は、公的年金等に係る雑所得として別の計算になる。

数字でも確認しておく。拠出上限に空きがある人が、追加で月1万円を同じ20年・実効年率6%・毎月末積立で回すと、約453.44万円(元本240万円)になる。これは、満額の月62,000円にさらに1万円を足せるという意味ではない。

特定口座なら、途中の分配金や売却がないとして、最後に利益約213.44万円へ20.315%課税すると、手取りは約410.08万円。iDeCoなら、他の受取分も含めて追加分の全額が退職所得控除に収まる場合は約453.44万円が残り、積立時の節税72万円(掛金の30%と仮定)も使わず残していれば、合わせて約525.44万円になる。

ただし、控除が残っていなければ話は変わる。iDeCoは元本を含む受取額から控除を引いて課税対象を計算するので、利益だけに課税する特定口座とは違う。他の退職金やiDeCoの既存分まで含めた税額の増分を見ないと、追加分の税金は決まらない。「控除を使い切っていても受取税は約100万円」「最悪でもiDeCoが上回る」とは言えなかった。ここは所得控除を使える割合と、受取時の税額を両方見て判断する必要がある。

俺なら、①NISAの残り枠、②受給年齢まで使わなくていい資金か、③掛金を出している間にどのくらい所得控除の効果があるか、④受取時の税金と手数料、の4つを確認する。NISAが誰にとっても常に先、iDeCoなら必ず得、とは言えない。

会社から退職金が出る人は、受け取る順番にも注意したい。2026年以後に受けたiDeCoなどの一時金が先で、その後に会社の退職金を受け取る場合は、原則として前年以前9年内の一時金との期間重複が調整の対象になる。逆に会社の退職金が先で、後からiDeCoの一時金を受け取る場合は前年以前19年内を見る。全部が一律に「10年空ければいい」という話ではない。実際の勤続・拠出期間や前に受け取った額でも計算が変わるので、ここは国税庁の退職所得控除の調整ルールと、受取先の金融機関などで確認したい。

🧭 結論:iDeCoの正解は、あなたがどのタイプかで変わる

色々書いたけど、iDeCoに「みんなこうすべき」っていう唯一の正解はない。人によって最適解が3パターンに分かれる、っていうのが俺の結論だ。

まず、まだiDeCoを始めてない人。俺と同じように流動性を重視するなら、無理に始めず、NISAを先に使う考え方もあると思う。生活に必要なお金まで老後用に固定したくはない。ただ、所得控除の効果が大きく、老後専用に分けたい人なら、最初からiDeCoが合うこともある。

次に、すでにある程度の額が積み上がってる人。これは俺だ。今から満額にして流動性を手放すより、月5,000円だけ続けて掛金の所得控除と拠出期間の積み上げを取りつつ、残りは新NISAに寄せる。ただ、課税所得が少なくなれば運用指図者になる案も比較したい。積立を止めても、既存残高の非課税運用まで終わるわけじゃない。

最後に、老後資金を厚くしたい人。受給年齢まで使わないお金があり、掛金の所得控除を十分使えるなら、満額積立も有力だと思う。今回の仮定では、節税額も含めると満額の方が残った。ただし、税率や受取時の控除が変われば結果も変わる。NISAを使い切った後も、特定口座とiDeCoのどちらがいいかは、自分の条件で比べたい。

正直に言うと、俺がiDeCoに手を出したのは、新NISAが始まる前の旧つみたてNISA時代だった。あの頃は非課税枠が年40万円しかなくて、それだけじゃ物足りないから、iDeCoに手を出すのは合理的だった。でも2024年に新NISAが始まって、年間投資枠は最大360万円、非課税保有限度額は1,800万円にドカンと増えた。制度が変わって、最適解も変わったんだよね。当時の俺の判断は当時として正しかったし、今なら月5,000円でいいと考えてる。自分がどのタイプか考えて、参考になれば嬉しい。


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